地方移住に立ちはだかる壁、仕事問題。奄美大島の場合

地方移住に立ちはだかる壁、仕事問題。奄美大島の場合:アイキャッチ 田舎・離島を考える
スポンサーリンク

「移住したい!」

そういう人は多いのに、実際に移住する人はまだまだ少ない。それは裏を返せば、移住にはさまざまな障壁があるということでもあります。

とくに大きな壁として立ちはだかるのが、仕事をどうするか、どうやって食べていくのか、移住したとして生活するための収入源はどうするか。

…ん?気づけば全部同じことを言っているような…。

移住後の仕事の選択肢

移住後の仕事の選択肢は、ざっくり以下に整理できるでしょう。

  1. 移住先で仕事を見つける
  2. 移住先で起業する
  3. フリーランスとしてリモートワークを行う
  4. 現在の会社でリモートワークを行う
  5. 働かない

1. については地元の企業の求人を探すというふつうに思いつく手の他に、自治体の「地域おこし協力隊」などから入るというのも手です。地元の企業の求人については、インターネット上で探しても出てこないケースがあるので、移住しようと思っている先で情報収集するのがいちばん。

基本的に昨今の地方というのは人手が足りないので、仕事がないということはあまりないのですが、給料は都会に比べればやはり安いですし、これまでのキャリアが生かせるかどうかというとその保証はないかも。

2.については国から支援が出たり、特定の職業について自治体から支援が出る場合もあります。ただ、移住もリスク、起業もリスクと、リスクを一手に抱えることになるので、相応の覚悟は必要かもしれません。

3.はエンジニアやデザイナーなどであれば比較的現実的かもしれません。あとは自分に人脈があるかというのと、フリーランスの孤独への耐性があるかというような向き不向き的な部分によるかも。

4.は私の場合は成功しましたが、もう今いる会社次第なので、誰にでも選べる選択肢ではないですね。ただ、そういう形が広がってほしいところではありますが…。

5.は「どうしてそうなった!?」と思われるかもしれませんが、一旦はまず引っ越してしまうことを優先し、その後実際に暮らしながら現地で人脈をつくり仕事を見つけるという流れを想定した形です。この場合はちょっとお金に余裕がないといけないという条件は発生しますね。

奄美大島の仕事事情

さて、奄美大島に移住を検討する場合、ということですが。知り得る範囲で状況をまとめてみました。

奄美大島で仕事を見つけたい場合

入り口として比較的入りやすい地域おこし協力隊は、奄美市、龍郷町、瀬戸内町などで募集がありますので、タイミングが合えばそこからということも可能だと思います。

地元の企業の求人については、比較的多いです。とくに観光関連の仕事(ホテル・飲食店…etc)は慢性的に人手不足です。言ってしまえば「選ばなければ仕事はある(若い人は歓迎される)」という状況。

ただ、奄美大島を含む鹿児島県の最低賃金は現時点で全国最低。ですので、給料は期待しちゃいけません。そして、意外と生活費はかかる(物価が安いわけではない)ので、生活はけっこう厳しいかも…(場所にもよります)。

もちろん、たとえば薬剤師や看護師など資格を持っていればなおのこと仕事は見つかりやすいです。私の妻は美容師ですが、手に職があるって強いんだなあ、と思います。

仕事の情報は以下のサイトに出ているのを参考にしてみると良いと思います。

奄美大島で起業する、またはフリーランスとして働く

創業支援なども自治体が行っており、起業にチャレンジするという選択肢も取れると思います。あと、店舗や施設系の場合は家賃が安いので、リスク少なく開業できるのはメリットかもしれませんね。

IT系であれば、奄美情報通信協同組合というようなものがあったりするので、そうしたところと連携できると起業の難易度は比較的下がる可能性も。

フリーランスとして働くとなると、基本的に地元の仕事というよりは、都市部から仕事を引っ張ってくることが必要になるかなーという感じです。

ちなみに奄美市内であれば、基本的に光ファイバーが通っていたりしますので、フリーランスで活動するためにはネット必須!みたいなところの環境面はそこまで心配しなくても大丈夫です。ただ、海のそばの一軒家の暮らしと両立できるかどうかは…どうだろう(笑)。

そこまで仕事を心配しなくても大丈夫。覚悟があれば

結論からいうと、現在の奄美大島においては「なんでもやる覚悟」があれば、仕事がない、ということにはならないと思います。

すでに島内の高齢化が進んでいることを考えると「若い労働力」は基本的にウェルカムなわけで(よっぽどクセが強かったりするのは別)、仕事がそんなに大きな壁だと考える必要もないような気もしてきます。

あとは結局、自分がどういう人生を生きたいか、何を優先したいのか、キャリアをどう捉えるのか、みたいな大きなところでの人生観とか価値観の問題かもしれません。